ウサギのMimi〜アラフォー風俗嬢の恋日記〜

アラフォー風俗嬢Mimiの恋愛あり笑いありの日常を綴ります。

第1話「借金」

「まや、どうするつもりなんだよ」

遼は、妻のまやに詰めよった。


「え?」


「え、じゃないでしょ。この借金だよ。」


「うーん。今すぐは返せない…かな?」


「かな?じゃねーよ…全く。

どうすんの?この請求書の山。」

テーブルに積み上がった、大量の請求書、督促状を指さして、遼は声を荒らげる。


「そうなんだよねぇ~……どうしたらいいと思う?」


「あのねぇ…まや。毎日毎日、スマホに取り立ての電話かかってきてるんでしょ?

毎月、全額何万返さなきゃいけないわけ?」


「うーん…10万円くらいかなあ?」


「はぁ?!10万円?!

まやは毎日うちでゴロゴロしてばかりで、仕事もろくにしてないのに、どーやって返すつもりなの?!」


「え…遼に、わたしの借金を返してほしいって思ってる♡」


「断る。」


「ケチ。」


「ケチ、じゃねーよ。

そうでなくても、去年、生活費だからって、俺のクレジットカード使って、カードローンした100万円が、まだ返済残ってんのに、さらに毎月10万円返済とか……何に使ってんだか知らないけどさ、俺の給料なくなっちまうよ。

健も、彩も、まだまだこれから、お金がかかるのに……」

 


「え~?!遼、もっと稼いできてよー。

わたしが美しさを保つためにも、お金が必要なんだもの。」

 


「それはこっちのセリフだっつーの。

とにかく!まやの美しさは今はどーでもいいの。

何でもいいから仕事して!!

1円でも多く返済していってよ。

そうじゃなきゃ、結局俺が返済していくハメになるから、我が家は破綻しちまう。頼むよ…」

 


「…わかった…」

 


遼に半ば呆れられながら説教され、まやは俯きながら、ボソッと答えた。


「ねー。ママ、パパとケンカ終わったの?」

リビングの端っこで二人の様子をじっと見ていた娘の彩が、まやに駆け寄ってしがみつく。


「パパとママはケンカなんかしてないよ。

これは話し合いだよ、彩。」

遼は彩に苦笑いしながら言う。


「えー。パパめちゃくちゃ怒ってたもん。ママが、かわいそう〜。」


「ママがかわいそうって…彩、かわいそうなのはパパのほうなんだよ~?」

遼は彩を抱き上げようとすると、


「ママをいじめちゃやだっ」

彩は遼の手を振り払った。


「あーあ。父さん。彩には嫌われてるんだから、もう諦めなよ」

リビングの椅子に腰掛けて、スマホを触っていた息子の健が、顔を上げてニヤニヤ笑いだす。


「健。お前も、さらっとひどいこと言うなあ…」


「だって事実じゃん。あー、やっと静かになったから、ゲームでもしようっと。」

健はニヤニヤ笑いながらテレビゲームのスイッチを入れた。


どこにでもいる、ごぐ普通の家族の日常の一コマ。


「あーあ。これからどうしよっかなあ……」


まやはため息をつきながら、椅子に腰掛け、スマホの求人サイトとにらめっこしていると、LINEメッセージが届いた。


『まやちゃん、いまなにしてんの』

潤一からだ!


まやは、寝室に入って、潤一にメッセージを送る。


『うちにいるよ』


『そうなんだ。今日定時に終わるんだけど…まや、今夜逢いたい。』


『わたしも…(///▽///)晩御飯作ったら、いつもの場所に迎えにきて』


『わかったよ、ハニー♡』


まやはキッチンに向かい、急いで晩御飯の支度を始めた。